市販のマウスピース矯正は本当に危険?
歯並びをきれいにする矯正治療を検討されている方が、選択肢の1つとして検討する「市販のマウスピース」。市販のマウスピースで本当に歯並びが治るのでしょうか。また、治る場合は、どの程度歯並びがきれいになるでしょうか。一部では、市販のマウスピース矯正は危険と言われていたりします。それは本当なのか?など詳しく解説していきます。
危険と指摘されている理由について
一般的にマウスピースを作るには、現在の歯型を採取する必要があります。歯型にフィットするマウスピースを作らないと、装着時にずれてきたりしてしまいます。常時そのような状況が続けば、口腔内を傷つけることに繋がったりしますし、口内炎の原因となることもあります。
また、歯を動かすということは歯に力を加えることになります。力を加えるにあたりフィットしなければ力が加わらず歯は動きません。つまり、どれだけ正確に現状を把握&再現できるかというのが治療結果を大きく左右します。
市販のマウスピース装置はこれらを無視したものです。市販ということは既製品です。いくつかのパターンに分けて金型でマウスピースを作ったものでは、1人1人の歯にフィットしませんので、矯正治療が失敗に終わってしまう危険性があります。
これらの理由が市販のマウスピース矯正が危険と言われる理由になります。
マウスピース矯正をするときは必ず歯科医師の診断の元
マウスピース矯正を市販のもので行うことはリスクが伴います。安全に安心してマウスピース矯正を受けるために、必ず歯科医師の診断の元に行うことをお勧めします。
お口の中は個人差が千差万別です。さまざまなファクターが作用します。専門的な知識と経験を元に歯科医師による治療計画を立ててもらい、計画を実現する装置製作を行うことが非常に大切です。
市販のマウスピースは1万円を切るものも多く魅力的に感じてしまいます。「できることなら、この金額で済ませたい。」と考えてしまいがちですが、市販のマウスピースで歯並びがきれいになることはほぼありえないというのが現実です。やった後に後悔することにならないようにしましょう。