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インビザラインで歯の遠心移動はできる?実は遠心移動が得意って本当?

矯正治療では遠心移動を行います。遠心移動をすることで抜歯をせずに歯並びを整えることができる等、治療の可能性が広がってきています。歯の遠心移動について、また、インビザラインの遠心移動について解析します。

歯の遠心移動とは?

歯の遠心移動とは、歯を全体的に奥へ移動させることでスペースを作る方法です。歯の遠心移動を治療に取り入れることで歯の移動可能な範囲が広がります。ただし、歯を遠心移動させるときに重要なポイントは、上顎大臼歯の後ろに歯を移動させるスペースが確保できるのかどうかです。これまで遠心移動は難しい処置でしたが、2012年に薬事承認された「歯科矯正用アンカースクリュー」の登場により比較的容易に行う事が出来るようになりました。

遠心移動の際に必要な「アンカースクリュー」

歯を遠心移動させる際には「アンカースクリュー」の使用が必要になってきます。アンカースクリューとは、歯を支える骨に埋め込むネジの事です。“ネジを骨に埋め込む”と聞くだけで恐怖感や不安感が生まれ、治療を受け入れられない患者さんも多いです。ただ、アンカースクリューは、一度埋め込んでしまえば取り外しの手間がかからないのはメリットかもしれません。アンカースクリューの使用により治療の幅が広がりますので、不安感もあるかと思いますが可能性を知った上で選択できるといいかもしれません。

アンカースクリューは絶対に使いたくない!

それでもやっぱり怖くてアンカースクリューを使えない場合は「インビザライン」をおすすめします。

インビザラインはご自身で取り外し、管理しなければならないというデメリットはありますが、遠心移動が得意という特徴があります。“アンカースクリューは使いたくないけど遠心移動は必要”な患者さんは臼歯の遠心移動のみを目的としたインビザラインの適用も有効なのではないでしょうか。

遠心移動が得意なインビザライン

インビザラインは遠心移動が得意なので矯正治療ではよく行われる方法です。遠心移動をさせる際は、前から数えて7番目の歯を後ろにずらすことになるので親知らずは抜歯する事が望ましいです。

ワイヤー矯正で7番目の歯を遠心移動させるのは手間と時間がかかる処置ですが、インビザライン矯正では簡単に行うことができます。奥歯を後ろに移動させることで前歯を後ろに下げ、出っ歯を改善させる事も可能です。

従来のワイヤー矯正では抜歯が必要とされていた歯並びでも、永久歯を抜かずに治療することができる場合があります。ただし、一気に移動させるわけではなく奥歯から順番に移動させ、最後に前歯を下げていくので長期的な治療が必要になります。

インビザラインで遠心移動できる量はどれくらい?

インビザラインを使えば歯を好きなだけ後ろに移動させられるわけではありません。遠心移動させる際には上顎大臼歯の後ろに歯を移動させるスペースが確保できるのかどうかが前提になり、そのスペースが果たしてどれくらい確保できるのかにもよって変わります。

移動量は、横顔のレントゲン写真やCT撮影により判断します。歯を動かすためには骨がないと動かせないので、歯の後ろに骨がどれくらいあるかを確認して移動量を判断していきます。症例によって変わりますが、歯を後ろに移動する量の平均は大体2〜3mmです。

遠心移動させる際の注意点

歯を後ろに動かす際に、親知らずが生えている場合がありますが、親知らずが生えている=歯を支える骨があるという事ですので、歯を後ろに問題なく動かすことができます。しかし、親知らずが萌出してないようであれば歯を動かすスペースを確保できない場合がありますので、レントゲンで骨があるか確認する必要があります。どちらにしても、後ろに親知らずがある場合は歯を動かしていく際に邪魔になりますので、抜歯する必要性が高いです。

インビザラインで遠心移動が可能な症例

歯を遠心移動できる量の平均は大体2〜3mmなので、重度のガタガタや出っ歯の場合は抜歯をしなければ治らない事もあります。奥歯を遠心移動できる量を3mmと設定すると、左右で6mmの隙間を作る事が出来ます。つまり6mmの範囲内で歯を動かし、治る見込みがある症例は適応になります。もしも6mmの範囲内に収める事ができない場合は歯と歯の隙間をわずかに削るストリッピングを行ったり、歯列をやや外側に拡大して足らない隙間を確保する方法もあります。

治療期間

では、インビザラインで遠心移動させる際の治療期間はどれくらいでしょうか?

遠心移動は一気に移動させるわけではなく奥歯から一本一本後ろに歯を移動させるので、長期的な治療になります。ワイヤー矯正の平均が2〜3年ですが、インビザラインもさほど変わりなく2〜3年といわれています。

最後に

インビザラインが遠心移動が得意である事により、今まで抜歯が必要だった症例も抜歯をせずに対応できるようになりました。ただし、全ての症例に適応されるわけではありません。アンカースクリューを使いたくないけど歯を後ろに下げたい人にとっては選択肢が増えたので良かったかもしれませんね。

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